ベタニン

ベタニン
{{{画像alt2}}}

4-(2-(2-carboxy-5-(beta-
D-glucopyranosyloxy)-
2,3-dihydro-6-
hydroxy-1H-indol
-1-yl)ethenyl)-
2,3-dihydro-(S-(R*,R*))-2,6-pyridinedicarboxylic acid

識別情報
CAS登録番号 7659-95-2 チェック
ChemSpider 21106496 チェック
E番号 E162 (着色料)
  • OCC1[C@@H](O) [C@@H](O)[C@H]
    (O)[C@@H](OC2=C(O) C=C
    (/[N+]([C@@H] ([C@]([O-])=O)
    C4)=C/C=C3\C [C@H]([C@]
    (O)=O) NC(C(O)=O)
    =C3 )C4=C2)O1
  • OC(=O)C/1C/C(=C\C(=N\1)C(O)=O)/C=C/N4[C@@H](Cc3cc(O[C@@H]2O[C@H](CO)[C@@H](O)[C@H](O)[C@H]2O)c(O)cc34)C(O)=O
  • InChI=1S/C24H26N2O13/c27-8-17-18(29)19(30)20(31)24(39-17)38-16-6-10-5-14(23(36)37)26(13(10)7-15(16)28)2-1-9-3-11(21(32)33)25-12(4-9)22(34)35/h1-3,6-7,12,14,17-20,24,27-31H,4-5,8H2,(H,32,33)(H,34,35)(H,36,37)/b2-1+/t12-,14-,17+,18+,19-,20+,24+/m0/s1 チェック
    Key: CTMLKIKAUFEMLE-BOKBUZBTSA-N チェック
  • InChI=1/C24H26N2O13/c27-8-17-18(29)19(30)20(31)24(39-17)38-16-6-10-5-14(23(36)37)26(13(10)7-15(16)28)2-1-9-3-11(21(32)33)25-12(4-9)22(34)35/h1-3,6-7,12,14,17-20,24,27-31H,4-5,8H2,(H,32,33)(H,34,35)(H,36,37)/b2-1+/t12-,14-,17+,18+,19-,20+,24+/m0/s1
    Key: CTMLKIKAUFEMLE-BOKBUZBTBZ
特性
化学式 C24H26N2O13
モル質量 550.47 g/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ベタニン(Betanin)は、テーブルビートに含まれる赤色配糖体色素である。加水分解グルコース分子を除去したアグリコンは、ベタニジンという。食品添加物としのE番号は、E162である。光、熱、酸素に晒されると分解するため、冷凍食品、乾燥食品や賞味期限の短い食品に対して用いられる。糖の含量の多い食品に含まれる時は、パスチャライゼーションに耐えることができる。酸素への感受性は、含水率が高い時や、鉄や銅等の金属カチオンを含む時に最も高い。アスコルビン酸等の抗酸化物質や金属イオン封鎖剤は、このプロセスを遅らせる。乾燥状態では、酸素に対して安定する。

ベタニンの色は、pHに依存する。4から5でさ明るい青みがかった赤色で、pHの増加とともに青紫色になる。pHがアルカリ領域に達すると、ベタニンは加水分解され、黄茶色になる。

ベタニンはイソベタニン、プロベタニン、ネオベタニンとともにベタレイン系色素である。ビートに含まれる他の色素には、インディカキサンチンやブルガキサンチンがある。

源と利用

ベタニンは、ビートジュースから抽出される。赤色のビートに含まれるベタニンの量は、300-600 mg/kgにも達する。ベタニンやその他のベタレインを含む食品としては、オプンティアフダンソウアマランサス等である。

ベタニンの主要な用途は、アイスクリーム、粉末飲料等の着色であり、他にフォンダン等の菓子にも用いられる。スープやトマト製品、ベーコン製品にも用いられる。ベタニンは、「着色料として使っても食物アレルギーは起こさない」とされている[1]

肉やソーセージの着色にも用いられる。

関連項目

出典

  1. ^ Dean D. Metcalfe, Hugh A. Sampson, Ronald A. Simon: Food Allergy: Adverse Reactions to Foods and Food Additives. 4th Ed., Blackwell Publishing, 2009, ISBN 978-1-4051-5129-0, p. 416.
  • R.A. Harmer (1980). “Occurrence, chemistry and application of betanin”. Food Chemistry 5 (1): 81-90. doi:10.1016/0308-8146(80)90066-7.