オー・ファーザー

オー・ファーザー
マドンナシングル
初出アルバム『ライク・ア・プレイヤー
B面 スパニッシュ・アイズ
リリース
ジャンル ポップス
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード(欧米)
ワーナーミュージック・ジャパン(日本)
作詞・作曲 マドンナ、パトリック・レナード
プロデュース マドンナ、パトリック・レナード
チャート最高順位
  • 20位(米国・1989年)[1]
  • 16位(英国・1996年)[2]
マドンナ シングル 年表
チェリッシュ
1989年
オー・ファーザー
(1989年)
ディア・ジェシー
1989年
ミュージックビデオ
「Oh Father」 - YouTube
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オー・ファーザー」 (Oh Father) はマドンナの楽曲で、1989年に発表されたアルバムライク・ア・プレイヤー』から4枚目のシングル・カットとしてリリース。

解説

「オー・ファーザー」はアルバム『ライク・ア・プレイヤー』の中でも、最も暗く、深刻なテーマを持った曲の一つである。曲の題名が示すように、この曲は文字どおりマドンナの実父であるシルヴィオとの葛藤的な関係を歌った曲である。しかし曲のテーマはそれだけに止まらず、児童虐待とそれによるトラウマについて歌われ、さらにプロモーション・ヴィデオの中では、ドメスティックバイオレンス、母親の死、そして宗教に対する懐疑などが取り扱われるに至る。歌詞の内容は、基本的に大人になったマドンナが父親の手による虐待的な子供時代を振り返るというものであるが、ここで描かれるのはその自尊心を打ち砕かれ、愛情に飢えた、かなり絶望的なマドンナの姿である。

プロモーション・ビデオ

デヴィッド・フィンチャーにとって「エクスプレス・ユアセルフ」についで第二弾の作品となったこの曲のプロモーション・ヴィデオでは、歌詞の中だけでは説明できなかった、曲の意味、背景、その後の影響について、映像の手を借りてストーリーを表現している。

雪の降りしきる風景と、ちぎれたパールのネックレスからこぼれ落ちる真珠の粒の輝きが印象的。

ヴィデオは、マドンナの最愛の母が亡くなるシーンから始まり、悲嘆に暮れた父親は、アルコールに溺れ、幼児であるマドンナを虐待する(そのシーンでは実際虐待はほのめかされているだけである)。次のシーンでは、時間を超えて、大人のマドンナが登場。過去に虐待された者は将来そのパターンを繰り返すという不吉な予言を実現するかの如く、マドンナは恋人によって暴力を受ける。

しかし、映画的に展開するこのヴィデオに描かれたマドンナの人生が、どこまで実際に起こった事実であるかどうかは定かではない。それでも、最愛なる母親の死、宗教的で厳格であった父親、当時広く語られたショーン・ペンによる家庭内暴力など、マドンナの人生を連想させるのは否定しがたい。実際、マドンナの母親の葬式のシーンはマドンナの幼少時代の記憶に基づいて作られているものであり、マドンナの母の口を縫ってふさいだシーンはMTVからその生々しさの為、カットが勧められた。このシーンがカットされず放送されたのは、マドンナからの強い要望があった為であると言われている。

評価

ポップ・チャートにはあまり似合わない苦悩の歌詞の内容と悲痛なマドンナの歌声の為か、「オー・ファーザー」はビルボード・全米チャートでは最高位20位にとどまる。これは1983年の「ホリディ」以来初めてマドンナのシングルがトップテン入りを果たさなかったことになる。当時、全英では「オー・ファーザー」の代わりに「ディア・ジェシー」がシングルとしてリリースされたが、1995年にマドンナのバラード集『ベスト・オブ・マドンナ〜バラード・コレクション-Something to Remember』が発表された時には、再発シングルとしてリリースされ全英チャート16位まで登った。

収録曲

日本盤 8cm シングル (09P3-6206)

  1. オー・ファーザー Oh Father (Single Edit) 4:59
  2. スパニッシュ・アイズ (Pray For) Spanish Eyes (Album Version) 5:17

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “Madonna”. Billboard. 2023年1月16日閲覧。
  2. ^ “Madonna|full Official Chart History”. Official Charts. 2022年12月26日閲覧。
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マドンナのシングル
1980年代
82年

1.エヴリバディ

83年

2.バーニング・アップ - 3.ホリデイ - 4.ラッキー・スター

84年

5.ボーダーライン - 6.ライク・ア・ヴァージン

85年

8.マテリアル・ガール - 9.クレイジー・フォー・ユー - 10.エンジェル - 11.イントゥ・ザ・グルーヴ - 12.ドレス・ユー・アップ - 13. ギャンブラー

86年

11.リヴ・トゥ・テル - 12.パパ・ドント・プリーチ - 13. トゥルー・ブルー - 14. オープン・ユア・ハート

87年

15.ラ・イスラ・ボニータ - 16.フーズ・ザット・ガール - 17.コモーション - 18.ルック・オブ・ラヴ

88年
  • 19.スポットライト
89年

20.ライク・ア・プレイヤー - 21.エクスプレス・ユアセルフ - 22.チェリッシュ - 23.オー・ファーザー - 24.ディア・ジェシー

1990年代
90年

25.キープ・イット・トゥゲザー - 26.ヴォーグ - 27.ハンキー・パンキー - 28.ジャスティファイ・マイ・ラヴ

91年

29.レスキュー・ミー

92年
93年

33.バッド・ガール - 34.フィーヴァー - 35.レイン - 36.バイ・バイ・ベイビー

94年

37.アイル・リメンバー - 38.シークレット - 39.テイク・ア・バウ

95年

40.ベッドタイム・ストーリー - 41.ヒューマン・ネイチャー - 42.愛をこえて

96年

43.ワン・モア・チャンス - 44.愛は色あせて - 45.ユー・マスト・ラヴ・ミー - 46.ドント・クライ・フォー・ミー・アルゼンチーナ

97年

47.アナザー・スーツケース

98年

48.フローズン - 49.レイ・オブ・ライト - 50.ドラウンド・ワールド / サブスティテュート・フォー・ラヴ - 51.パワー・オブ・グッバイ

99年
2000年代
00年

54.アメリカン・パイ - 55.MUSIC - 56.ドント・テル・ミー

01年
02年
03年

59.アメリカン・ライフ - 60.ハリウッド - 61.ミー・アゲインスト・ザ・ミュージック - 62.ナッシング・フェイルズ - 63.ラヴ・プロフュージョン

05年
06年

65.ソーリー - 66.ゲット・トゥゲザー - 67.ジャンプ

07年
08年

69.フォー・ミニッツ - 70.ギヴ・イット・トゥ・ミー - 71.マイルズ・アウェイ

09年

72.セレブレイション - 73.リヴォルヴァー

2010年代
12年

74.ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴィン - 75.ガール・ゴーン・ワイルド - 76.マスターピース - 77.ターン・アップ・ザ・ラジオ

14年
15年

79.ゴーストタウン - 80.ビッチ・アイム・マドンナ - 81.ホールド・タイト

19年

82.メデジン - 83.クレイヴ - 84.アイ・ライズ

2020年代
20年

85.アイ・ドント・サーチ・アイ・ファインド - 86.レヴィテイティング

22年
23年

88.ポピュラー - 89.ヴァルガー

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